WEB版 東北未来絵本とは?

『東北未来絵本 あのとき あれから それから それから』は、山形新聞社と絵本作家の荒井良二さんが、震災発生から1年たった2012年3月11日の朝刊に掲載した「震災を子どもたちに語り継ぐ絵本をつくろう」という呼びかけに応じて、新聞社によせられたたくさんの震災体験をもとにつくられました。

震災直後に起こったこと、1年後のいま考えていること、そして未来への想い…。荒井良二さんは、集まった人々のメッセージをつなげて、あの悲惨な震災から未来へと進んでいく復興の時を、10メートルのキャンバスに表現しました。巨大な震災絵巻の制作には、山形の子どもたちも参加しました。よく眼を凝らすと、子どもたちの絵の隙間をぬうように、荒井良二さんが描いたたくさんの「小さな子どもたち」が、未来へと向かって駈けています。恐怖、喪失、愛情、希望、奮起、たくさんの声やイメージが響きあう、まるでオペラを観ているような、素晴らしい東北未来絵巻が完成しました。

このときの絵巻を原画にした『東北未来絵本 あのとき あれから それから それから』は、山形の企業からの協賛金によって3千冊限定で印刷・製本され、被災地をはじめとする東北各地の図書館や小学校などに届けられました。しかし、絵本の配本後、東北以外の地域からも、「手元に置きたい」「子どもたちに読ませたい」との多くの声が、山形新聞社に届くようになり、2013年10月、株式会社セント・フォースのキャスターのみなさんの協力を得て、このインターネット上の「よみきかせ絵本」が誕生しました。この絵本は、震災のドキュメンタリーです。それぞれの大切な存在を守るために、ご家庭や教育現場で防災意識の向上に役立てていただければ幸いです。


戻る